第1話

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光の剣はやはり重たい。俊敏さが本当に落ちている。奴の攻撃をなんとかして振り抜け、隙を狙うしかないだろう。ファーラはゆっくりとグバルディオの正面へと移動した。尻尾が動き出した。精一杯の力を使い後ずさりする。やはり遅い。時間がかかる。何とか充分な距離を確保し、避けることが出来た。目が赤く光る。閃光だ。盾を構える。ビシューーン!!間一髪だ。閃光が届くギリギリ前に盾を構える事が出来た。グバルディオは一瞬の麻痺状態に入る。今だ!!ファーラはグバルディオめがけて全力疾走した。遅い。なかなかたどり着かない。奴が麻痺状態を抜けたら、もう攻撃を避けることは不可能だ。確実に攻撃を食らってしまう。早く!早く!!早く!!!あと10歩くらいだろうか。グバルディオがゆっくりと動き始めた。麻痺状態を抜けた。奴の目が赤色に光る。まずい!!早く行けーーーー!!!!ファーラは鍛えた跳躍力で、飛び上がった。本当はもっと上に飛び上がるのだが、今は奴の顔の辺りまでが精一杯だ。目の赤色が強くなる。こんなに近くで目を見たのは初めてだ。相手を殺すため、それだけのために創られたような残酷な目をしていた。優しさというのは微塵も感じられない。奴の目が一層強く光った。それと同時にファーラは光の剣を最高の力で振り下ろした。 グゥイシャァオオオオオオオ!!!!!
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