~第二部プロローグ~始まりが穏やかでも付いて来れるかは別問題

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      ―――――        ―――         ― 「オレに期待して死んでいった人達を、オレは決して忘れない! その期待に絶対応えてみせる! その目標を一途に追い掛ければ、何時か夢は叶うだろ! とにかく前進あるのみ! そうだよな!?」 「………流石は魔王ですね。 歴史に残る演説です」 「セイランの申したい事は分かる。 だからこその魔導人形よ」 「魔導人形?何だそりゃ?」 「………花の蜜ですが」 「…大変美味しゅうございましたわ」 「ちょ!?まだ殆ど手を付けて無いだ…」 「アンタが手ェ出すなって言うからだろうがぁ! 自分の言葉も忘れちまったってのかい!?」 「…小生も大変満足いたしましたぞ」 「お・ま・え・も・敵かああぁぁぁ!!」 「…罵られる覚悟は出来ておる。 じゃが、その様な様子は見られんの」 「…おいクレモン。覚えとけよ… 何時か絶対ギャフンと言わせてやっからな…」 『…セイラン殿は、正に今、小生らの計画に踊らされた事を後悔している筈。 怒りでは…だけでは無く、己の未熟を嘆く後悔です。 …それで良い。それで良いのです』 「………過去を振り返る事は確かに大事です。 ですが、それを活かして未来に繋げる方が、より大事だと私は思います。 再び後悔を続けない為に。 ………私は、そう考えています」 「…それは………それが本当なら…。 …悪いけど、オレは受け入れられねぇな」
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