~第二部プロローグ~始まりが穏やかでも付いて来れるかは別問題

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男の周囲に漂う平和な空気。 それは、その男のみならず、男の周囲の人間全てが平和だという事を意味する。 何故なら…そう、男の平和とは、周囲の人間の平和に他ならない。 男の脳裏に、心から慕う仲間達の顔が浮かび上がる。 その1人1人を取り巻く環境を思い返し、確認する男の口から紡がれる言葉は… 「…天下泰平、世は並べて事も無し。 ………やっぱ平和が一番だね。うん」 しみじみとした声で、自身の胸中を語る。 …だが、男は気付いていなかった。 影から忍び寄る、破滅へと誘う足音に。 ひたり、ひたり、ひたり。 足音は確実に迫り、その平和な空気を打ち破らんとする。 襲撃者の牙が男を襲う時、不吉を呼ぶ様な女の叫びが響くだろう。 …襲撃の時を告げる時計は、文字盤を飛び越えて一気にゼロへと至った。 今、静穏なる日々が壊される! パコーーーン☆ 「セイランくーん! 真面目に授業を受けなさーい!」 さあ!今こそ閉ざされしダンジョンの扉を開けよう!(いやこれ明らかにダンジョン作る流れじゃねぇから!)
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