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聖典「おーい、カイリ、まだ着かないのか?」
カイリ「もう少しです。ちゃんとついてきてくださいね?」
あの大蛇との戦闘から何だかんだ三時間、森の中を歩いている。
聖典「もしかして、迷った。」
カイリは一瞬体をビクッと、震わせた。
カイリ「そ、そそ、そんなことは…」
聖典「迷ったのか…」
カイリ「すいません、そのとおりです・・・」
この子実はおっちょこちょい?
聖典「で、これからどうする?」
カイリ「転移魔法が使えればいいんですけど、生憎私は、使えません。」
聖典「魔法って誰でも使えるんじゃないの?」
カイリ「ほんとに何にも知らないんですね。それであの強さ、インチキです。」
聖典「す、すいません。」
カイリ「別に謝らなくても、話を戻しますが、魔法には属性があります、炎、雷などが一般的ですね。そして、その上位として空間、時空魔法などがあります。転移魔法もこれに含まれます。これらを使えるのは極一部の魔道師だけです。」
聖典「なるほど。」
カイリ「そして、人には生まれもってもっている属性があります。基本一人に一つの属性です。極稀に複数の属性を持つ人もいます。」
聖典「ということは自分の属性に対応した魔法が使えるということか?」
カイリ「理解が早いですね、その通りです。そして、上位魔法を使うには"特性"が必要なんです。私にはそれがありませんでした。」
聖典「なるほどな、魔法を使うには呪文を唱えるのか?」
カイリは身に着けているブレスレット見せてくる。
カイリ「このように属性に対応した"魔法具"をつけることで魔法を使うことができます。後は頭の中で創造するだけです。」
実際にやってみます、といってカイリは手のひらの上に炎を出現させた。
聖典「すげぇ、でっかい玉とかを出せるのか!?」
カイリ「ある程度のものなら私でも作れます。後はその人の魔力の問題ですね、魔力が高いほど自分が創造した魔法に近いものが使えます。」
聖典「へぇ、そういえば、俺って属性何なんだろう?」
カイリ「町に戻れたら、知り合いに鑑定してもらいましょう。」
聖典「戻れたら、ね。」
カイリ「斬られたいですか?」
聖典「お許しください・・・」
ほんと、この先どうなるんだ?
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