Room No.1

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私が通う大学から程近いシェアハウス。 はじめは私と美樹と二人、穏やかな日々だった。 美樹は芽吹いたばかりの緑の様に純真で、凍えそうな冬の日のガラス越しに差し込む太陽の光の様に暖かい。 二人で過ごすこの小さな家は春の日溜まりの様に凪いでいて、とても居心地の良い場所だった。 あの日、 雅樹が私達の前に現れるまでは。
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