悪食

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すがり付くようにして立つ小さな体、ぎゅっと抱きしめ思う。 今日は身に染みたなぁ。 見上げる潤んだ目ぇ見たら俺は何て罰当たりだったんやろって罪悪感。 そんな俺の心、知ってか知らずか、 「ごめんな、体に触らしてもうた。」 ……それに関しては言いたい事は山程あるけど、自分がまいたタネやからぐっと飲み込む。 ハラは減ったけれど飯の前に食したいもんがあんねん。 「お願い、はよ…連れて帰ってや…。」 それは君も同じらしい。 そろそろガマンも限界。 たっっかい授業料も払ぅたし、後は空腹満たすだけ、と君を連れて家路を急ぐ。 20130921
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