入学

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「ほら、早くしてよー! 先行くよー?」 「わかってるって、ちょっと待てよ。 んじゃ、行ってきます。」 そう言って、家を出る制服を着た2人の男女。 男の名は相川翔。 この物語の主人公である。 少年時代からサッカーとだけ向き合い、過去から輝かしい経歴を持つ天才プレイヤー。 ポジションはトップ下。 そして、隣を歩く女は高橋千聖。 主人公とは幼稚園からの幼馴染。 小さな頃に両親を亡くし、今は主人公の家に居候している。 そんな2人はある高校へと、向かうために自転車を漕ぐ。 家からは片道5分。 何と言っても今日は彼らがその高校での入学式の日なのである。 「あいっかわらず、寝起き悪いんだから! これじゃ、おばさんが苦労してるよ?」 「そーゆー自分は何時に起きてんのさ?」 「あら、おばさんよりも早いわよ? いつも起こしに行ってるもん。」 くだらない会話が続く中すぐに高校に着いた。
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