魔法が使えない理由

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レイガンが教室に戻り、暴れていたアキトも冷静さを取り戻す。 「ったく!お前らは何をしてるんだ!」 「先生、僕は何もしてませんよ?こいつがいきなり殴りかかってきたんですよ。」 リーゼルはそう言ってフッ、と鼻で笑う。 「おいアキト!ちょっとこい。」 「俺は悪くないですよ?」 「いいから早く来るんだ……。」 レイガンに腕を引っ張られ、教室の外へ出る。 教室を出ると腕を離して、廊下を歩く。その後ろからアキトもレイガンの後ろをついていく。 「何でですか!あいつがいきなりっ……。」 「そのことじゃない。」 「え?」 「次はお前だ、今からお前の力を見る。」 そう言うと今は使われていない教室のドアを開ける。 ガラガラガラ 「ここでお前の力をはかる。さっきのことはとやかく言うつもりはないが、何を言われたにせよ、手を出したお前が悪い。」 「……はい。」 「分かったなら、さっそくお前の力を見る。」 アキトの方をふり返り、向き合う形になる。 「見るって…、何をするんですか?」 「まずは体術だ、今から俺と体術のみで戦ってもらう。」 「え?先生と戦うんですか?」 「そうだ。いつでもいいぞ?こい。」 「分かりました。」 そう言うとアキトは、腕を前に出し、構えをとる。 「いきます!」
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