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レイガンがそう言うと、みんな席を立ち、教室を出るため扉へ向かう。
アキトとアスカも席を立って、教室を出ようとする。
「おーいアキト。ちょっと話があるからお前は残れ」
呼び止められ、歩いていた足を扉の前で止める。
「じゃあ先行ってるからねー」と言って、アスカも他の生徒と一緒に教室を後にする。
「なんですか?」
後でこちらを見ているレイガンに体を向ける。
「お前、魔法使えないって本当だろうな」
「そんな冗談いちいち言いませんよ」
「まぁ、みんな冗談と思ってるがな」
そう言って笑みを浮かべるレイガン。
「それで、それがどーしたんですか?」
「実はな、お前の属性を確かめれる方法があるんだが…」
「魔法が使えれるようになるんですか?!」
レイガンの話に期待を膨らませて、そう尋ねる。
「いや…。あくまで属性を確かめれるだけだ。それで魔法を使えれるようにはならないが。聞くか?」
それを聞き、膨らませていた期待が一気にしょげる。
「まぁ、聞きたいです」
「よし!じゃあ式が終わったあともう一度ここへ来い!いいな?」
そう言うと返事も聞かずに教室を出ていくレイガン。
「じゃ、遅れずに来いよ。先行ってるぞ」
レイガンが教室から出て、少し溜め息をはきながら、あとを追うようにアキトも教室を後にする。
入学式が始まる場所につくと、キョロキョロと何かを探していたユキオがこちらに気付き歩いてくる。
「いたいた!何してたんだ?」
「まぁ大したことじゃねーよ」
「そうか、てかもう式始まるぞ!早く入ろうぜ」
そう言って、急いで中に入る。
ちなみに、ユキオが使える魔法属性は地だ。
本人曰く、地の魔法は愛する人を守る魔法らしい。
そんなことはないのだが。
中に入ると、アスカもとっくに並んでいたのでアキト達も決まった場所に並ぶ。
そして、学園長の長い長い話や教師の紹介などを聞くと式は終了した。
「では、これで入学式は終わります。」
それを聞いて、みんな解散し、式場を出ていく。
「あーー!やっと終わったなめんどくせー」
なっ!と、言ってアキトの肩へ手を置くユキオ。
「そーだなぁー、俺後半立ったまま寝てたよ」
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