【第13話】仮説と結論、彼女の場合

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  「それでっ? 何ですかぁっ?」 「ああ、うん。それでね、こう……昨日までずっと“ただの幼なじみ”だったのに、急に恋愛対象として意識するようになったのって、何がきっかけだったのかなぁ、って。ちょっと気になって」 私の言葉に、ユリナちゃんは「あぁ~……」と納得したような声を漏らす。 食事の手を止めて、少し考え込むような素振りを見せた。 「ううーん、そうですねぇ……」 唸っていたユリナちゃんが、ぽつぽつと、話を始めた。 「ユリナの場合は、修平がユリナのことを好きかも、って初めて考えてみたことが、スイッチだったような気がしますねぇ」 「スイッチ?」 「恋愛の、スイッチですよぅ! だって全然、ホンットに全然、考えてもみなかったんですもん!」 「……そんなに胸張られると、高井くんが不憫だね」 ははは、と苦笑した私に、「でも、ホントにそうなんですから仕方ないですよぉ!」とユリナちゃんが笑う。 和やかなランチタイムを過ごす私たちの話題は、同世代の女性ならきっと当たり前に傍にあるものだろう。 .
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