2557人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
久しぶりにこんな話、してるなぁ。
そう実感した瞬間、ふと、ある思いが胸を過る。
……私は一体、どうしてユリナちゃんにこんなこと、聞いているんだろう。
恋愛のスイッチ、とユリナちゃんは言った。
これまでずっと傍にいた人を、恋愛対象として考えてもみなかった人を、スイッチを入れるみたいに、パチン、と切り替えることができるものなのか、気になったのは事実だ。
年齢相応に恋愛してきたつもりだけれど、私にはまだ、そんな経験はない。
好きになる人は、最初から何か、違っているのが普通だった。
そんな私の思いを知らないユリナちゃんは話を続けた。
.
最初のコメントを投稿しよう!