【第13話】仮説と結論、彼女の場合

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  「でもぉ、澪先輩に言われて、長瀬さんに諭されて……どうしてユリナ、修平の気持ちのことで、こんなにパニックになってるんだろう、って思ったんですよねぇ」 「へえ……」 「修平がユリナを好き、なんて、あるわけないって決めつけてたのって、どうしてだろう? って。それで、初めて考えてみたんですよぉ、ユリナにとって、修平って何だろう、って……」 昨日のパニックが嘘みたいに、ユリナちゃんは落ち着いている。 私はその様子に驚きよりも感心に近い感情を抱いていた。 素直で可愛い後輩は、私よりもずっと、大人なのかもしれない。 「ユリナの隣にはいつも修平がいてぇ、うざいってずうっと思ってたんですけどぉ……でも、もし修平がいなかったらって考えるとぉ……」 口元にあてていた手を不意に離したユリナちゃんが、ぽつり、呟いた。 .
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