【第13話】仮説と結論、彼女の場合

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  だって、自分の気持ちと向き合うのにはエネルギーがいるし。 好きな人の気持ちは、一番わかりにくいものだから、だ。 ユリナちゃんはふう、と小さな溜息を吐いてから、私を見て小さく微笑んだ。 「だから昨日、修平が同じ気持ちでいてくれたって知って、なんか、ホッとしたって言うかぁ……。ああ、そっかぁ、って。ユリナには修平が必要で、修平にもユリナが必要なんだぁ、って」 ユリナちゃんの伝えたいことは、何となくわかる気がした。 ぴったりくる。 しっくりくる。 すとんと、胸に落ちる。 パズルのピースが上手くはまったみたいな、そんな感じ。 ユリナちゃんにとって、高井くんがそれで。 高井くんにとってのそれも、ユリナちゃんで。 お互いの想いがお互いの心に、ぴたりとはまる。 そんな特別を手に入れたユリナちゃんの笑顔は、晴れやかで眩しいくらいだった。 .
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