【第13話】仮説と結論、彼女の場合

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  だからこそ、私とユリナちゃんは、二人の真似をしても仕方ない。 それではA案のただの劣化版に陥る可能性もあるからだ。 「さて、どうしよっか……」 「そうですねぇ……」 あらかじめ、大まかな方向性は決めてあるとは言え、細かな部分は私たちに一任されている。 二人であれこれ案を出し合って、それをひとつずつ探って、また考える。 実は、実際の作業に移る前のこの時間が、何より大切だったりする。 手を動かして、迷ったとき。 判断基準になるのは、このときの話し合いとそこで決めたコンセプトになるからだ。 しばらく頭を付き合わせて考えていたが、少し休憩することにした。 私はミルクティー、ユリナちゃんはお茶を飲みながら、しばし和む。 「……あー、でも、本当、修平にだけは負けたくない……っ!」 お茶のペットボトルを握りしめて言ったユリナちゃんからは、殺気すら漂っていた。 私は恐る恐る、その続きを促す。 .
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