赤ずきんさん、おばあちゃんの家で。

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中には…。 「なっなんで入ってきたの!?入らないでって言ったのに…。」 おばあちゃんの顔は真っ白で、目は大きく見開かれていた。 「おっおばあちゃ…キャアァァッッッ!!!」 腰を抜かしたおばあちゃんの前には…一匹の狼が。 「赤ずきん!おばあさんは腰を抜かしていて動けない!助けを呼んでくるんだ!」 大上に、そう言われた。 私も、そうすべきだと思う。 …でも。 「こっ腰が抜けて動けな…」 「赤ずきん!」 大上の顔が真っ白になった。 「しょうがない、俺が助けを呼んでくるから、 それまで頑張るんだ! 急にうごくんじゃないよ!」 「あの銃は!?」 大上の表情が、ふっと暗くなった。 「俺は…使い方がわからないんだ…。」 「持ってきて!」 「でもっ」 「でもじゃない!いいから!!」 大上はもう、冷静な判断力を失っていた。
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