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「じゃあ……予約しても、いいですか?」
「……え?」
「羽村さんの土曜日、僕に貸してください」
「……」
驚いた。
いや、正直に言うと、話の流れ的に何となく……そういうことなのかな、という期待はした。
けれど、こんな風に誘われるとは思っていなかったから、驚いたのだ。
さっきまでとはまるで違う、張りつめたような空気に、私は動くこともできなかった。
神谷さんはぐっと残りのお酒を飲み干し、「大将、おかわり」とオーダーして、頭をかく。
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