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『じゃあ、土曜日。この駅前でいいかな。迎えに来るよ』
神谷さんは別れ際にそう言って、帰って行った。
これで、約束は確実なものになった。
嬉しそうに笑ってくれた神谷さんを思うと、胸がきゅうっと鳴る。
憧れの人からの、デートの、お誘い。
ジタバタして眠れないくらい、落ち着かない気持ちになっても、いいはずだ。
なのに私の胸には、何かしこりのようなものが生まれていた。
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