過去

3/4
前へ
/15ページ
次へ
小学校の時は普通の男の子だった。 勉強も運動も特別出来る訳でわなく。 中学校に入ると相変わらず球技は苦手だったが、運動能力というのが、普通ではなくなった。 足も速くなり、陸上部の短距離に籍を置いた。 2年頃には、リレーの選手に選ばれ、3年では地区の100メートルで優勝し、県大会も決勝のレースにまで残った。進学となると、推薦で高校が決まりかけていた。 しかし、その秋に思わぬ事件が起きた。 そう、僕の重過ぎる過去である。 この事件で僕の人生が狂い、僕は暗闇に落とされた。ちょうど、この時、初めての彼女とも別れた。 別れたと言っても、自然消滅だ。 栃宮刑事とファミレスに入った。 『辛いかもしれませんが、あの時の話しをもう一度お願いします。』 と、栃宮は煙草に火をつけた。 僕は目の前のコーヒーを一口飲みあの時の話しを始める事にした。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加