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それは、中学3年の10月25日。
授業が終わり、部活へ顔を出し、100メートルを10本走った。
最近は、これが日課となっていた。
その後は、本屋に寄り陸上雑誌を立ち読みし、帰宅する事にした。
本屋から家までは20分くらい。いつもの道を通った。商店街を抜けると家は5分くらいだ。抜ける前に、肉屋の時計を見ると6:40分。いつも通りである。
途中、ジャージ姿の女性とぶつかった。『あ、すいません』お互いが言った。
女性はそのまま、商店街を歩いて行った。
女性と言っても、同じ年くらいで、中々カワイイ子だった。
しかし、見かけない子だった。彼女がいながら、その子の事を考えていた。
そう考えていたら、家に着いた。家は不動産屋をしていた。母はもうすぐパートから帰ってくる。店ももうすぐ閉まる。
店の裏に行き、玄関を開けようと、ドアに鍵を差し込む。しかし、ドアは開いていた。
母が帰って来てるのか-
珍しい事ではない。
しかし、母のいつもの靴はそこにはなかった。
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