図書館

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僕はサービス業をやっていて、平日休み。いつものように図書館へ行く。いつものように?決して本が好きという訳ではない。図書館へは5年前から通うようになったのだ。さっき言った通り本が特別好きという訳ではない。 1年前くらいからか・・・ 毎回とは言わないものの、毎回に近い感じで、綺麗な女性を見掛ける。むろん、見掛けるのであって話掛ける訳ではない。ただ、見掛ける・・・いや、見ているだけだが。 見た感じは年上だろう。 髪が長く、背は160ちょいくらいか。色は白く、目はパッチリ。鼻筋がはっきりしている。綺麗な女性・・・いや、綺麗なお姉さんといった感じだ。 半年くらい前から、この図書館に来る理由は、ただ、調べ物をするだけではなくなっていた。そのお姉さんに話し掛けるとはまではいかないものの、見に来ているという事になるかもしれない。 もちろん、話し掛けたいのは山々だ。 しかし、僕の中でもう一人の僕が『話し掛けてどうする?』と問いかけるのだ。その問いかけに、僕は『どうもできない。僕が話しかけてもどうする事もできない』と答えるしかなかったのだ。 しかし、運命とでもいうべき日が来たのだ。
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