【第15話】憧れと現実と、その矛盾

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  神谷さんも、緊張してる、の? 私は呆然とただ神谷さんの次の言葉を待っていた。 「って、何言ってるのかな僕は……。とにかく、そうだな、うん。何だか改めてこう、休日に会うとなると……やっぱり緊張するもんだね」 「……そうです、ね……」 同じように緊張しているんだと思うと、少しだけ、気持ちが軽くなる。 とはいえ、リラックスには程遠い状態なんだけれど。 少しずつ落ち着きを取り戻してきた私は、迷いなく車を走らせる神谷さんに尋ねる。 「どこに、行くんですか?」 「ん? ……秘密」 にっと笑った神谷さんは、何だか少年みたいで。 隠すことなんてないのに、そう思いながらも許してしまいそうな雰囲気を持っていた。 .
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