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「どうして秘密、なんですか?」
「んー、お楽しみ、の方がいいのかな、と思って」
「そういうもの、ですか……?」
首を捻った私に、神谷さんはまた浅く笑った。
どうやら教えてくれる気はないらしい。
行き先は、決まってるんだよね。
なのに言わない理由は『お楽しみ』だから、かあ……。
どこに行くんだろう。
私は道にも詳しくないから、方向で目星をつけるなんてこともできない。
土地勘がある場所を離れたら、もうお手上げだ。
いくつか考えてみて、でもどれも答えとして正解なのかわからなくて、私は考えるのを諦めた。
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