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この心臓の鼓動は、生きてる証拠。中絶するっていうことは、殺しちゃうってことでしょ?
そんなこと、できるわけないじゃん…。
「はい、それじゃあ今日は終わりです」
「ありがとうございました」
私達は会計を済ませて病院を出た。初診料を含めても、そんなにはしなかった。
とりあえずそれは一安心。
「どうしよう…」
私は彼の車の中にでポツリと呟いた。
「やっぱり…産んで欲しい」
彼は苦しそうに言った。それがどれだけ私に負担をかけることか分かっていたから。
「あんなの聞いたら…諦められないよ…」
私も彼と思いは一緒だった。
「反対されても…産みたい」
私は強い思いで言った。
「まあ、どっちにしても、話はしないといけないと思うから、今日は一緒に行くね」
彼は今までも、何度も私の家に来てるし、ご飯も一緒に食べたりしてる。
けど、こんな改まった感じは、最初に来た時以来だ。
「大丈夫だよ」
彼は優しく私の頭を撫でてくれた。
そしてその夜…
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