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次の日、私はまたロングだったバイトを、夜だけ休みにしてもらった。
その次の日も、体調が悪くて休んだ。
どうしよう…確実に体調悪い日が増えてる。これ以上誤魔化せない。
もう限界…誰か助けて…。私はついに耐えきれなくなって、仲の良いパートさんの中で一番口の固い人に話すことにした。
「うぅ…菊池さん…」
彼女はパートさん達の中では一番若く、他のおばさん連中とは違って、こういうことは秘密にしてくれる。
「どうした?泣いてんの?」
私は知らず知らずに泣いていた。それくらい、精神的に限界に来ていた。
「もう私…どうして良いか分かんない…」
「どうした、どうした?」
「最近ずっと体調悪くて…多分、それが…妊娠ぽくて…」
「検査薬は?」
「陽性だった…」
「ああ…じゃあ、ほぼ確定か…」
「とりあえず、月曜日に病院行くけど…パパとママが何て言うか…」
私は体調が著しく悪いことで、精神的にもかなり追い詰められていて、不安が再燃していた。
「大丈夫だと思うよ?孫ができて喜ばない親なんかいないと思うよ?」
「そうかな…?」
「そうだよ!だから大丈夫」
「うぅ…」
「もう仕事に戻らないとだから、行くけど、そんなに泣いてたら、赤ちゃんも悲しいよ」
「うん…ありがとうございました」
そうだ。私が悲しいと、赤ちゃんも悲しいんだ。
「あ、そうだ…菊池さん、皆には…」
私は口に人差し指を当てた。
「大丈夫、分かってる」
「本当にありがとうございました、お先に失礼します」
「お疲れ様、お大事にね」
私は涙を吹いて家に戻った。
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