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スイル「……悪かったよ」
彗が唐突に言った
まだ居たのか
思いながら、黙って聞く
スイル「無理矢理契約させて悪かった…けど、俺はお前じゃなきゃ嫌だったんだ」
彗の声は真剣で、冗談を言っているようではなかった
スイル「お前に苦しんでほしくない。だから、頼む出てきてくれ」
どうしようか
スイル「お前が苦しんでるって分かってて放っておくなんて…できねぇよ」
……仕方ない、な
ガチャッ
壁に手を突き、体を支えながら個室をでる
扉の目の前には眉を八の字にした彗がいた
目眩で倒れそうになった俺を彗が抱き止める
紅「不本意だが…お前がそこまで言うのなら、今回限りは…触れてもいい」
彗に触れ、体調が回復していくのが分かる
同時に、俺は眠気に襲われ意識を手放した
スイル「おま…は…俺と…っと…しょに…ばい…だ」
彗が最後に何か言ったが、俺の耳には届かなかった
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