第1話~其れは彗星のごとく~

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紅「おや…」 学校近くの横断歩道に通りかかった時だった 足元には小さなコビト…いや妖精かもしれない そのちっこい奴がオロオロしていた 実は俺は猫だけと話せるわけでなく 他の大抵の動物と話せるし、人外のモノも見えたりする 紅「どうした?」 「ヒィッお、お主私が見えるのかっ?」 紅「まぁな。で、どうしたんだ?」 「それがここを渡りたいのだが、恐ろしくてなぁ」 紅「じゃあ俺に捕まってろ」 「おぉ感謝する」 こういう事はよくあって、見てるとほっとけなくなるんだ 他の奴には見えないし、助けられるのは俺くらいしか居ないだろうしな 「お主のおかげで助かった!このご恩はいつか返そう」 紅「良いって。気をつけろよ」 小人は駆け出し、消えていった 紅「さて、俺も行くか」 早く行かないと怒られる これからここに通うのか 昨日は良く見なかったけど、意外に綺麗だな 学校の敷地内を歩きながら、周りを見渡す その時ふと目に付く場所があった 校舎より東にある庭園だ といっても花壇の他は木が生えてるだけ けどそこがなんだか気になって 俺は誘われるようにそちらに足を向けた
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