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一定の距離をおいて生えている木の木漏れ日がキラキラしている
神秘的というかなんというか
神聖な場所って感じだ
良いサボリ場になりそうだ
ってサボリはダメだよなサボリは
木漏れ日のさすなか歩いていると、ふと木元に人影が見えた
座ってるのか足だけが見える
近付いていき、ソイツを覗き込んでみると
紅「っ!おい、お前大丈夫か?」
傷と土で汚れた男がいた
制服着てるから生徒だろう
かなり乱れてるけど
「っ……あんた、誰?」
ガンとばされたが俺はくじけないぞ
紅「紅アカ。そっちは?」
「緑リョク」
紅「緑か、よろしく。で、こんなボロボロでどうしたんだ」
しゃがんで目線を合わせる
口の端は切れてるし、頬は引っ掻き傷あるし
頭は葉っぱと土つけて
制服なんて所々破けてるし汚れてる
緑「喧嘩。俺が気に入らないんだって」
紅「え?」
それだけの理由でか?
緑「この目つきのせいかな。良く売られる」
確かにガンとばしてるみたいに見えるしな
紅「で、やり返したのか?」
緑「まぁね。ムカつくし」
紅「そりゃそうだ」
勝手に喧嘩売られてもな
キーンコーンカーンコーン
鐘の音が響き渡る
紅「授業が始まる。一緒に行かないか?」
片手を差し出すと
緑は苦笑しながらも掴んでくる
緑「遅刻してくる奴が言うこと?」
紅「今日はつい寝坊しただけだ」
分かってくれたのかどうか知らないけど、俺達は二人で歩き出した
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