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「うぅ……ぅ………? あ、れ……?」
その時、私の胸のあたりに何か違和感があった。
なんだろう……ペンダント?
「…! …!!」
気付けば私は、パジャマのボタンをはずしてそれを取り出そうと必死になっていた。
それは、その時の私の、唯一の希望。
私の過去、私の記憶、それにつながるはずの物だった。
「っ…! っ…!!」
ボタンの穴が、こんなに小さいとは思わなかった。柄は良いのに外しにくくて、ちょっとパジャマが嫌いになりそうだった。
でも、ボタンは時間をかければ必ずはずれてくれる。
ほら………女の子らしい形の胸が、柔らかいふくらみ二つが見えた。
そこにある、ペンダントも。
銀と、メタリックブルーと、同じくメタリックな赤。それらの色でかたどられた、金属の羽根。
そんな、不思議なペンダントが、そこにあった。
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