序章‐LOST MEMORY‐

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 そこはどこだろう。  暗くて、じめじめして、とにかく、この世の不愉快な要素だけをねじ込んだような空間。  冒涜的で、醜悪で、何よりも不気味な祭壇のような場所。  ―――グワァァァァァ  ―――ギィエェェェェェ  ―――ギャギャギャギャギャ  それは、余りにも不愉快な声。不安を掻き立てる音。  それを発するのは、不気味な容姿の、無数の怪物たち……  何これ……?  嫌、なんで……なんでこんな物見ないといけないの?  気持ち悪い……見た目以上に、この空気が…!  邪悪、醜悪、不気味、最悪……  ああ、単行本一個あっても、これらの不快感を表現できない…!  だけど……それは、次の瞬間に現れた光によって、変わった。  キィィン  甲高い音、でもとても耳に良い音。  その音がなり、光が現れる。  光は……そう、まるで人の形をしていた。  それが、こっちを見た。  そんな気がした途端、視点が変わって、その光を怪物たちが囲むようなシーンが見える。  光が、青く光る。  細身で長い剣を振るう。それだけで、怪物たちがものすごい速さで 数が減る。  光が、赤く光る。  巨大なハンマー、それが屈強そうな怪物たちを一撃で薙ぎ払っていく。  最後に、白く、最も明るく光が輝く。  長大な槍が、光を放ち敵を一撃のもと屠る。
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