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「我々は変わらなければならない。今のままでは…」
「あぁ、全てが終わる。帝国に飲み込まれてな」
「そんな事あるわけないだろ!オレ様の軍事力に勝てる奴はいねえ!」
和菓子国王と深海国王が悩んでいるとコイヌ王が自信たっぷりに主張した。と、それを見たスイーツ国のリーダー・ココニャが小さく笑った。
「弱い犬ほどよく吠えるって言うよね」
「黙れ新参者!」
「その言葉そっくりそのまま返せるんだけど?あなたも新参者じゃない」
「お前よりは早い!」
「……いや、たったの1ヶ月でしょ?」
「1ヶ月は1ヶ月だ!お前は俺より下だ!先輩を敬え!崇めたてまつれ!」
「…ちっちゃ」
「なっ!?誰の背がちっちゃいだって!?もういっぺん言ってみろ!」
「いやいや、身長の事じゃなくて…器がちっちゃいって言ってるの。あ、もちろん背もちっちゃいけどね、コイヌちゃん♪」
「お前!!」
子供の喧嘩である。
ココニャも普段はクールなのだが、コイヌ王が相手だとペースを狂わされるようだった。
「まぁまぁ、落ち着いて」
二人をみかねて、ネコフスキー国の猫王が仲裁に入った。
―ネコフスキー王国・首都ミケ。
現在、そこには魔法国・都市国家の強国代表5人や小国代表、各国の宰相、外相が集まっている。議長はネコフスキー国宰相だ。
昔、魔法国は統一国であった。
しかし国をまとめる存在がいなくなったせいで魔法国土着の豪族たちが自らが王であると主張・内乱をおこし始め、各地に独立した新興都市国家が生まれ勝手に自治を行い始めた。それからニ百年あまり分裂状態が続いている。
そんな中、欠席した小国代表はいるものの、今回ここまで都市国家代表者らが集まるのは前例のない事であった。
発案者は猫王だ。
彼は言った。
我々は同じ魔法国人である。一度皆で話し合うべきだ、と。
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