5人が本棚に入れています
本棚に追加
金の貸し借り
金を貸すなら呉れたつもりでいろ
いかに友人でもお金は貸すな
お金を貸したために長年の友もなくしかねない
それを地で行ったのが雅です
雅がもっとも頑張っていた頃、下請けの職人にあまりにも気楽に前貸しをした
働いている人がお金が要ると言えば貸さない訳にもいかず貸していた
その中の一人は３０年後に奥さんがというより娘さんが返した例が一件あるのみ
後の人は知らぬが半兵衛
違わず交際は無い
紬の斜陽により折角買ったマイホームを売りにだすことになっても顔をだすことはなかった
雅が最も残念に思うのは実の姉が頼母子講で破産
７百万円以上の借金を出し破産したときに出した４０万円の件である４０万円のほかに義兄が
車を買うときに１０万円を貸していた
時は過ぎ３０年の後
雅は破産した
困り果てた雅は義兄に手紙を書いた
今度は雅を助けてください］と５０万の返済を頼んだ
それがいけなかった
［３０年も経って金を返せとは何事か、貸せと言えば貸さぬでもないが」
夜中の１２時にお酒を飲んで言ってきた
雅は受話器を耳に当てたまま黙って聞いていた
［雅，雅きいているか」
何度呼びかけても返事がないので諦めてきってくれた
自分が借りた１０万円は返してくれたが姉がうけた４０万円は関係ないと言わんばかりで宙に浮いてしまった
最初のコメントを投稿しよう！