試験

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受け取った虫メガネは小さくも大きくもなく、丁度手の平に収まるくらいの大きさだった。 小学生の頃、理科の授業で使った虫メガネと見た目は殆ど変わらない様な気がする。 「こうやって、覗くだけでいいのね?」 虫メガネで、男を覗いてみせた。 『左様でございます…って愛様?私は人間ではないので、それで私を見ても何も見えないですよ…』 天使はクスクスと笑いながら、椅子に腰かけた。 「そうなの…。ちょっと残念ね。でっ?身代わりになる人を見つけたら、どうしたらいいの?」 『私を呼んで下さい。身代わりの手続きは私の仕事ですので。愛様はただ、身代わりになる方を探して頂くだけで大丈夫です。』
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