The world after death

試験

『では、続けさせて頂きますね。』

頷く私を見て、ニッコリと微笑む天使の男。
さっきまでの怖い目付きは消え、満面の笑顔を取り戻していた。

『一言で人探しと言っても、多分愛様にとってはチンプンカンプンですよね。』
私は男の問いかけに何も言わず、ゆっくりと首を縦に振った。

『簡単に言えば、愛様自身の身代わりを探して頂きたいのです。』

みっ、身代わり?!

天使の男の言葉に驚きを隠せない。
頭の中で一生懸命理解しようと整理をするが、意味が全く理解出来ない。
天使の男に聞くにもさっきの目付きを思い出すと、口を挟む勇気はなく、私はますます混乱するだけだった。

『フフフ…。そんな顔しないで下さい。注意事項は何点かありますが、きっとご理解頂けるかと思います。』

ニッコリ笑いながら優しく囁くが、とんでもない事を平気で言う男に少し恐怖を覚えた。