第1話

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目が覚めた。 「なに、これ…」 そこは、見渡す限り白かった。 限りなく、真っ白だった。 「起きた…?」 振り向くと黒い服の男の人がいた。 「えっと、あなたは…」 「えっと…黒って呼んで。」 「く…ろ……?」 「はい、あなたは?」 「えっと……」 何故か思い出せなかった。 自分の名前も、家族の顔も、 思い出せなかった。 「いいや。覚えてないんだろ? なんて呼べばいい?」 「……なんでもいい」 ショックが大きかった、 訳もわからなかった。
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