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その頃。俺、ユノ・クロフトはというと―――――。
「ふわぁ~…」
皆より少し遅い朝を迎えていた。
「(しまったなぁ…十二時には寝るはずだったのに、ゲームの展開が面白すぎて結局三時までやってしまった……)」
止まらない欠伸と格闘しながら、寝惚けた頭のまま転ばないよう階段を降りていく。
その時だった。
――ガチャッ!
「あ…バカ兄貴」
「オイコラ、朝起きて早々に言う言葉か愚妹よ。」
リビングへと繋がるドアから、急ぎ気味の妹が出てきた。うん。それにしてもコイツとの会話久し振りだな。思春期真っ盛りの人間には近付かないようにしてたんだけど。
妹は俺の顔を見上げ、若干嫌な表情をしたが、すぐになにかを思い出したように言葉を続けた。
「…兄貴にお客さんだよ。」
「は?こんな朝っぱらに?」
俺にそんな非常識な知り合いは居ないぞ。っていうか最近友達という友達と話した覚えがないんだけど。え、あ、勘違いしないでくれ。決して俺はぼっちとかそんなんじゃない決してぼっちなんかじゃ(ry
「あのさぁ、意識トリップさせんのは良いけどさっさと行ってくれない?」
「あ、はい。すんません」
ともかく、階段でグタグダしてるのもあれだし、行くか。俺は妹の横を通りすぎると、リビングへと入った。
「……何かしたんなら、最初に暴露しといた方が良いと思うよ」
………妹からの不吉な助言を聞きながら。
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