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「え?」
「ほら、居るよ?かよちゃん」
妹は無邪気な笑顔で
『お姉ちゃんの隣に』
私は恐る恐る隣を見ると
誰もいませんでした。
怖さと気持ち悪さで怒りがこみ上げ、つい妹を叱りました。
私はあまり妹を叱ったりはしないので、妹は泣きながらごめんさいと言い、次の日から、かよちゃんと言う謎の少女とは話さなくなったのです。
それから私がかよちゃんと言う少女などすっかり忘れていた頃の夜。
私は金縛りにあったのです。人生初の金縛り。
どうしたらいいのか分からずひたすら目を閉じて居たら
ヒタ・・・ヒタ・・・ヒタ・・・
誰かの足音が次第に私に近づいてくるのです。
存在しない誰かが。
私のベッドの横に来るとピタッと足音が止み、
不気味な静けさだけになると急にー・・・
「お姉ちゃん」
妹の声で私を呼んだのです。
私は妹とだと思い安心して目を開けると、目の前には、おかっぱ頭でにっこり笑っている女の子が私に跨がって妹の声で『お姉ちゃん』ともう一度繰り返し言いました。
私はその後怖さで気絶し、起きたら朝でした。
その後は金縛りもあの少女も出ることは無かったのですが、あの少女が『かよちゃん』なのか、『かよちゃん』は何故私の家に来たのか、疑問だらけで少女は消えていきました。
皆さんの妹や弟がお人形じゃない誰かとお話をしていると言ったら、それはきっと・・・『かよちゃん』かもしれません。
『お姉ちゃん』
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