1.白昼夢と自己顕示欲

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「胸、足っ!」 「ん?」 「さらけ出しすぎ!」 「あはは、やっぱりそう思う?」  大きく開いた胸元とパンツが見えそうなレベルの超ミニスカ衣装。激しく叱責したがあっけらかんとした態度だけが返ってきた。 「マズいよ、その格好は。イメクラじゃないか!」 「違うってば、ちゃんとしたコスプレ衣装だもん。ゲームの」 「大差ないって。露出しすぎだよ」 「カメラ持ってる男の子に撮影とかされちゃうのかなぁ。恥ずかしいなぁ」 「……それ嫌すぎるんですが」  自分の恋人が他の男に性的な目で見られるなんて我慢が出来ない。例え純粋な意志で撮影を頼んで来たとしてもジェラシーを感じるに決まっている。 「いやぁ、参ったなぁ」 「くっ…」  そんな気持ちを知ってか知らずか目の前には反省の色が見えない笑顔が存在。まるで嫉妬してほしくて意図的に行動しているような表情だった。
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