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「こんにちは」
「はいはい、こんにちは」
翌日、華恋とスーパーに買い物に行く途中にも女の子と出くわす。2人して軽く会釈しながら横を通過した。
「今の子って隣に越して来た子だっけ?」
「そうみたいだね。名前は知らないけど」
「礼儀正しいわよね~。見かけると毎回必ず挨拶してくれるもん」
「親のしつけが良いのかな? 育ちを見てればその家庭環境が分かるって事だね」
「……悪かったわね。乱暴者で」
「まだ何も言ってないじゃないか。どうして勝手に自己嫌悪に陥ってるのさ」
どうやら彼女は通りがかる人に次から次へと声をかけている様子。好奇心旺盛なのは結構だが、くれぐれも不審者に気をつけてほしいと心配にもなった。
「おはようございます」
「お、おはよ」
それから何度も女の子と顔を合わせるうちに隣の住人から顔見知り程度へと認識が変化。すれ違う度に言葉を交わすようになった。
我が家では両親が見送ってくれる習慣があまり存在していない。なので出かける際に挨拶をしてくれるというのはとても気持ちが良かった。
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