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「だからそれは…」
「お巡りさんに通報しちゃお~っと」
「コイツ!」
「ギャーーっ、怒った!」
敢えて挑発に乗っかってみる事に。首に腕を回し、更に足で体を固定した。
「やだやだ、もう!」
「そういう悪い事を言うと本当に触っちゃうぞ!」
「キャハハハハッ! やっぱり雅人くんは変態さんだった」
「ほれほれ、抵抗してもムダだぜ。お嬢さん」
「やだぁあぁぁっ! 誰か助けてぇーーっ!!」
2人して無邪気にハシャぐ。数時間前に自己紹介したばかりという間柄を忘れて。
疲れはするが気分が不思議と清々しい。ついでに懐かしさまで湧き出してきていた。
「……は?」
「げっ!」
悪役になりきっているとすぐ隣にある襖がゆっくりと開かれる。内側からではなく外側から。その先には1人の人物が存在。帰宅した華恋が唖然とした表情でこちらを見下ろしていた。
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