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俯いていると頭上から嗚咽が聞こえてくる。悲痛な感情を表した台詞が。
「なんで……何で何で何でっ!」
「ちょ、ちょっと落ち着こう。とりあえず深呼吸を…」
「どうして小さな女の子に手を出す卑怯な真似なんてしたのよ。答えなさいっ!」
「聞いてくれ。僕は本当に無実なんだ」
「うるさいっ! 言い訳すんなっ!!」
「おぼぇっ!?」
宥めようとした所に強烈なパンチが顔面に直撃。脳を激しく揺さぶる攻撃を喰らってしまった。
「バカバカバカバカっ!」
「いで、いででっ!?」
「死んじゃえ、このアホーーッ!!」
「本当に死んじゃうぅぅぅっ!」
その後も理不尽な制裁を受け続ける。無慈悲な暴力を。
まさか人助けした末に恩を仇で返されるなんて。しかもその相手が無邪気な子供だから余計にタチが悪い。
「ぐっふぅ…」
必死で許しを乞うが聞き入れてもらえず。意識を失うまで凄惨な拷問は続いた。
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