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青と紫の城はあたしの手駒だ。白と黒の城は敗北した。この先どんな戦況になるんだろう。
拮抗する力。
相対する人と魔神
しかし多勢に無勢。
あたしたちは敗北を余儀なくされる。
白き夢は言った。
「だからあなたは未熟なのです。末ながら私はおいとまさせて頂きます」
あたしを慕った魔神は3人。
その配下を使ってなにを成し遂げられるだろう?
「失礼ながら直言します。北西の塔も陥落しました。あなたの負けは確実です」
「かもしれない。けど……」
「優柔不断は嫌いだな。俺も降りるぜ」
「そう……」
雷豹も去った。
「心配するな。最期まで俺は付いていてやる」
「なんで?」
「なんでもいいからさ、ほら、行け」
悪魔の赤だけ居残った。
あたしの手札は赤い。
この手は流血で満ちている。
「どうしてこんな風になったんだろ……」
「お前の能力不足だな。貸しな。俺が操作する」
悪魔の赤はあたしの業術に自分の属性を足した。
「ほら、見ろよ。人が焼けるぜ?お前の望み通りだな?」
「うん……いや、、なんか、、、ちがう、、、」
「ほら、お前の勝ちだ」
ニンゲンはどんどん死ぬのに、あたしたちは生きている。どうしたらいいのかあたしには解らない。
「ほらよ、どうした?何を想ったか知らねえが、お前の術中だぜ?」
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