第11話 残酷な悪魔は二度笑う

第11話

何の前置きもなく

彼を胸に抱いていた。

「そういう事するとさ――人はたいがい勘違いするよ？」

ノアが囁く。

肩先に熱い吐息がかかる。

それでも僕は彼を放さなかった――。