プロローグ

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プロローグ

「ちょっと由美ぃー!」 「はやくー!こっちめっちゃ綺麗だよー!」 ワイワイと向こうの方から声が聞こえる。それは高校での友人…だと思われる者達。 「後で行くー!」 そう言って適当に誤魔化し、私は海を眺める。 「(綺麗)」 潮風に当たりながら同じことを何度も思い、心の中で繰り返す。 私は大嫌いな高校を卒業した。 なぜ大嫌いなのかというと、本当の友人といえる友人がいないからだ。 仮にAとBがいたとしよう。 AがBの悪口を陰で言っていて、BもAの悪口を陰で言っているのにも関わらず、AとBは仲が良い。 私の周りはこんなことばかりだった。私はいつも愚痴を聞くだったが、飽き飽きしていたのだ。 だから大嫌い。 だがそんな大嫌いな友人との関係も今日明日で終わるんだ。 そう、今は高校卒業記念に旅行にきたいるのだ。 面倒なことから開放されるからか、とても清々しい気分だ。 だがそんな清々しい気分は一気に絶望に変わった。 →
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