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腰を抜かした修士は、這うように家に帰った。 修士と七海の家ははす向かいで隣同士ではない。 もし、毎日のように七海が暴力を受けて声を上げていたとしても 修士の家まで届くことはなかった。 いや、もしかしたら無言で父親からの暴力を受けていたのかもしれない。 涙をこらえながら修士は親に今日あったことを話したが、両親ともに苦い顔をしただけだった。 きっと、知っていたのだろう。 七海の父親がこういう人だと。七海がどんな状態かと。 幼いながら修士はそんな親に嫌気がした。 晩御飯も食べずに自分の部屋にこもって膝を膝を抱えた。 「僕が、絶対七海を守る。あんな顔、二度と見たくない・・・」 そう言いながらも、今日の出来事がとても恐ろしくて目からは涙があふれていた。
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