354人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ…花瓶片付けないと…」
「私も手伝うから片付けたらご飯にしましょ」
「はい…すみません…」シュン
これなんです。僕が未だに見習いな訳は…
お屋敷の備品を壊して、片付けをご主人様にまで手伝わせて…
僕はおっちょこちょいでマトモに仕事が出来ないんです…
しかし、そんな僕でもリリル様は
「私は執事を探していたの。丁度いいわ、貴方、私の執事になりなさい」
と、僕を屋敷に招き入れてくれたんです。
とても嬉しかった…
しかも、リリル様は僕が執事として役に立たなくてもこの屋敷において下さっています。
…僕は本来、そんな事が許される立場じゃありません。僕の種族でこれ程恵まれた環境にいる者は恐らくいないでしょう。
僕はリリル様に心から感謝しています。
だから僕は決めたのです
「ウル、朝御飯にしましょ」
「はい、リリル様!」
僕をあの地獄から救ってくれたリリル様に絶対の忠誠を誓うと
リリル様の為なら何だってやると
それが、例え
人を殺すことであっても…………僕は躊躇わないでしょう。
全ては僕を助けてくれたリリル様の為に。
最初のコメントを投稿しよう!