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あれはなかなか楽しかったな♪と呑気に考えていると…。
グイと腕を引かれて、茹で蛸状態の美少年に抱き上げられた。
「…はぁ?こんなチビに抱き上げられるなんて…。」
「チビはお前も同じだろ!」
ヒョイと立ち上がると、ふたり共同じような背丈と体型で…。
「「170はチビじゃなーい!」」
声が揃って顔を見合わせると、思わず笑みが洩れる。
『待たせたな、今門を開けるぞ。』
門の中から聞こえる声に、真っ赤だった美少年の顔が青くなる。
「信号のようだな…。」
と言う呟きが終わらぬ内に、晴天の腕がまたグイと引かれた。
「お、おい…」
「悪い!裏門に行く!」
「はぁ?」
巻き込まれた感が拭えない晴天だった。
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