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「お、下ろしてください!怪我してるのは手だよ…姫抱きされる意味?なんだけど…。」
「そんなに暴れたら落ちますよ。私の首に手を回して…しっかりしがみついててくださいね。」
「イヤ、怪我しているの手だから…手を回してしっかりしがみつくとか…の意味?」
慌てて腕の中でもがく晴天を副会長はヒョイと抱き直した。
「抱き抱え易いのはいいのですが…貴方、軽すぎです。食事はちゃんと取っているのですか?」
え?此処でまさかの、副会長様は腹黒オカン?
「初対面の人間に、そこまで心配される筋合いはありません。」
不機嫌に言い放つ晴天の顔を見て、副会長はまた優しげな笑みを浮かべた。
「この私に対して、その様な無作法な物言い…君、随分なツンデレだね。」
「ツンデレってなんですか?俺は常識的な事を言ってるだけです。」
てか、晴天くん…今のところ『ツン』しか見せてないよね?『デレ』は、いつ見せてくれるのか……
「俺はツンデレでは無い!」
「ん?いったい何方とお話しているのですか?」
・・・
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