2.本日はお日柄も宜しく

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 着いてくる!と言って晴天から放れようとしない父親を 『なら、学校辞める…行かない…ひきこもる…』 と言って、やっとの事で引き剥がしたのが5分前。 父親は半べそをかきながら 「じゃあ、これ…絶対、絶対、これ着けてね。天ちゃんお母さん似の美人さんだから…襲われたりしたら、お父さん…」 車の窓から押し付けるように握らされたのは、変装用セットの入った紙袋。 晴天はギロリと睨んで、ボム!と車のドアを蹴った。 「襲われるような所に入れってか…あぁん?」 「や、やだなぁ天ちゃん…『あぁん!』は、もっと色っぽく…」 にっこり微笑んで、サイドミラーを拳で割れば…父親は顔を赤く染めたり青く染めたりしながら、震える手でキーを回して車を発進させた。
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