Act.01

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土曜の夜…深夜になると公道を走る車両の数は激減するこの時間帯だが、宮島SAには走り屋が数十人集まっていた。 愛車のルックスを自慢する者やドラテクを自慢する者、色々なドライバーがそこで賑わっている。 そんな中一人の男性が集団に向かって叫んだ。 「今夜漆黒の薔薇乙女が走るらしいぞォ!!」 「マジか」 「連勝記録更新するところを拝めるチャンスだ」 先ほど以上に周りの空気が盛り上がってきたところで、今夜の主役ともいえる漆黒のNSXがSAに入場した。 「今日も頼むぞォ!」 「私も応援してるよー!」 男女問わず声援を送るなかで彩音はNSXから降りて、 「こんばんは、今日も誰か走りませんか?」 と丁寧に彩音はいつも通りに周りの走り屋に質問した。 「俺が行くよ」 そう言って金髪のメッシュを入れた男が彩音に名乗り出た。
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