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「それじゃ、また明日。気を付けてね」
「うん、蘭ちゃんも。バイバイ」
次の駅まで半分ほど歩いているからと、一つ向こうの
駅に向かった蘭ちゃんと別れ、来た道を引き返す。
ふと思い出して、真一君と会った
あの公園を覗いて見ることに。
「ま、そんなに偶然も重ならないよね」
入口で見渡したけど、誰もいない。
帰ろうかと踵を返すと、草むらから何かが
飛び出してきた。
「きゃあ!」
「わあ!」
飛び出してきたのは、ボールを持った真一君。
「お姉さん!」
わたしを見るなり嬉しそうに、目を輝かせてくれた。
「真一君こんにちは。会えると思わなかったよ。
競争どうだった?」
教えた手前、気になってたんだよね。
「うん、お姉さんが教えてくれたから
ばっちりだった。
先生が形が綺麗だって、言ってくれたんだよ」
「頑張ったかいがあったね。
ところで、一人で遊んでるの?」
この前もそうだったけど、この公園、きれいで遊具も
一応あるけど、真一君以外誰も遊んで無い。
「うん…近くには友達がいないから」
「そっか」
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